現在、日本と海外3拠点(台湾、シンガポール、韓国)で液晶ディスプレイ用ガラス基板を生産、販売、開発しています。総従業員は1600人ですが、うち日本人は350人でマイナリティです。現在、日本人のうち50人強が海外駐在しています。
海外現地法人には各拠点長(縦串)がいますが、協同してグループ最適を達成するために、各機能毎に拠点横断的(横串)な組織運営を行っています。例えば、ある拠点で、営業と品質保証の意見が相反して意思決定が出来なくなったり、あるいは顧客からのクレームで過去どのような対策で対処したのか確認したい時、こんなとき各拠点のメンバーがTV会議などにより議論して、最適と思われる対策を決定する仕組みです。社内ではこれをループ会議と称しています。これにより各拠点の各機能が情報をシェアし、また対策の方向性を確認し、知識を深耕させることによってスピードのあるマネージメントを可能にします。この各ループには統括というリーダーがいて、判断の責任を負うことになり、各機能の代表となっていて、概念的な本社はこの統括とそのスタッフを指すことになります。
現在一番若い統括は34歳。今は日本にいますが、入社一年後にシンガポール、続いて韓国と計10年近く海外勤務をして、合計9本の加工ラインの設計を主導しました。
また各拠点の生産数が顧客の要求に添うよう全社の生産アロケーションを決める生産管理の大元である37歳の生産統括は韓国に駐在して、各拠点の生産を采配、統合しています。
おそらくこのようなガバナンスは、少数で多拠点をタイムリーにオペレートするために、社内に定着してきたもので、当社の組織運営の特徴だと思います。また先ほど紹介したように、ループの判断は非常に重要なのですが、年齢に関係なく選抜されていくので、結果として組織がフラットになり、コミニュケーションが活発になります。
ただ、今のこのような運営がいつまでも有効かというのはまた別の問題です。しかし、フラットな組織とプロフェショナル性を継続進化させるシクミは維持してゆくべきと思ってます。
それともう一つ。全ての人が統括を目指す訳ではありません。実際会社の利益は工場が稼動して生み出すもので、各拠点の生産、販売が一番大事な機能です。今回、この現場のモチベーションを継続的に高めるために、生産性改善統括を新たに新設し、各拠点の掲げた生産性目標をどうやって達成するかを一緒に悩み、考え、更にその改善を統合することを目的としました。全拠点と連動し、10月より活動を開始しています。一方でこの活動のアウトプットは、各分野、各階層のマネージメントに生産の状況を的確に把握させることになり、全社の関心がより生産に集まることになると考えています。
現在は中期計画の立案中ですが、どういう組織あるいは運営が、技術革新が激しく、厳しい競合との競争のこの環境下で最適なのか、そのときそのときのの戦略課題に応じて変容するものとして考えて行きたいと思っています。それを推進させる原動力になっているのは、わずか10年ほど前に入社された先輩達だという事を、是非皆さんに知っておいていただきたいと思います。

